対戦ゲームのストレスに強くなるためのあれこれ
三人称日記
⬆︎ソース
手軽度 15分未満
効果 客観視能力⬆︎ 解決能力⬆︎ 感情予測⬆︎ ストレス耐性⬆︎
人間という生き物は自分という個体を優遇するように出来ているので、問題に対して客観視や自制を疎かにしがちです。また、問題に対して自己が受けている負担を重く受け止めがちになります。
問題を解決しようとすると、自分に同情しちゃってイライラし、さらに自己を優遇して解決策の精度が落ちてしまうわけです。
ここで有効なトレーニングが三人称日記。
自分がストレスを感じたことを三人称視点に置き換えて記録するだけです。(ソース元はもっと細かいやり方が書いてます)
俺が使ってるテンプレ構文置いておきます。
○○(自分の名前)は、〜されて、××な気分(ストレスを具体的な言葉に)になった。
インターベンションブレスレット
『セルフコンパッション(クリスティーンネフ著)』
手軽度 今すぐ
効果 ストレス耐性⬆︎
名著で紹介されている方法で、ストレスを感じていると自覚することで不快感を和らげる手法です。
人間って意外と自身のストレスに対して大雑把なんですよね。
ひとくちに「イライラする!」といっても、焦燥感なのか、怒りなのか、身体的な疲れなのか、もやもやとした不快感なのか、具体的に掘ってみるとかなり細かい表現が出来ますよね。
こういう風にストレスを分析することでストレス耐性をあげるといった手法もあるのですが、インターベンションブレスレットはその簡易版です。
ゴムでも時計でも良いので手首につけておいて、ストレスを感じたらそれを逆の手首に付け替えるだけ。
要するに、「ストレスを感じたらこの行動をする」と決めておいてストレスを自覚しやすくします。それが不快感の緩和に繋がると言われています。
俺は心拍数測れるものを身につけているので、ストレスを感じたら心拍数を確認して記録するようにしています。
知的謙遜を鍛える
『Think CIVILITY(シンク シビリティ)』(クリスティーン・ポラス)
手軽度:コツコツと
効果 客観視能力⬆︎⬆︎解決能力⬆︎ ⬆︎情報収集能力⬆︎⬆︎ ストレス耐性⬆︎⬆︎⬆︎
俺に足りてない部分でコツコツと継続して鍛えてるのが知的謙遜です。
簡単に言えば、自分の知識がどれだけあるのかを把握し、足りてない部分については真摯に向き合い、かつその段階で悲観的にならない能力です。難しい。
知的謙遜が高い人は、中立性が高く、情報収集に優れ問題解決能力が長けている傾向にあります。
人間はどうしても自分のことを大切にしたがる、ということを常に頭に入れるだけでも知的謙遜は鍛えられると思います。
例えば、対戦して100戦10勝だったとします。
人間は自分のことを大切に思うので、自分ならもっと勝てるはずだ、10勝しか出来ないのは外的要因のせいだ、、、と自分を大切に大切にしながら問題解決から遠ざかります。
ここで、今自分は自分のことを大切にしようとしてるな?自分のことを高く見積もってないか?自分の知識はどれくらいあるだろう?この戦績にあてがうと妥当ではないのか?みたいな自問できる人が知的謙遜能力に長けている人ですね。
記録をつける
ソース⬆︎
手軽度:毎日
メンタル改善⬆︎
ソース元では日記でしたが、文字にすることで人間のメンタルは安定します。
また、質に関わらず、積み重ねというものが目に見える形として残っていると人間は前向きになれる傾向にあります。
対戦数、キレたこと、よかったこと、おぼえたこと、みたいな項目を予め決めておき、寝る前にそれらをカキカキするだけでメルタルが改善されていくと言われています。
ときど本 努力2・0 書評
ときどさんの2冊目の本です。
1冊目の本は自叙伝に近く、今回の本はノウハウと自分語りをブレンドした内容になっています。
ときどさんのペルソナを理解している方が内容は入りやすいので、『東大卒プロゲーマー』を読むか情熱大陸を視聴してから『努力2・0』を読むと良さそうです。
◆本の構成◆
面白い導入
導入部分はスト4以前に結果を出しまくっていたときどさんが、スト4以降に努力の方向性を変えた理由について書かれています。
対戦ゲームの昔と今についてこれほど理路整然と書かれている文章は聞いたことはあれど見たことは無いので、この部分だけでも300円くらいの価値があります。
タイトルの意味
努力2・0というのは、過去にときどさんがしていた努力、一般の人が想像するような苦労を伴う努力のイメージを1・0とするなら、挫折を乗り越えて取り組み方を変えた今のときどさんの努力は「2・0」にアプデされているというものです。
内容について
ときどさんの努力2・0を6つの要素に分解し、それぞれについて解説していくのが『努力2・0』の内容となっています。
文量はさほど多くなく、難しい言葉をわざわざ誰にもわかる言葉に書き換えている工夫が見受けられました。
ノウハウにあたる部分もときどさんが勉強しているのか、トレーナーがいるのかは不明ですが、科学的根拠に基づいている部分が多く、それってときどさんだからできるんじゃないの?という疑問を持たれないようなまとめ方がされています。
◆書評◆
結局買いなの?
結論から言えば買いです。
導入部分だけでも300円の価値があります。
また、打撃の当て勘について言語化されているところもあり、そこの部分だけで800円の価値があります。
先述の通り、見やすさ、読みやすさのこだわりも感じられ、全ての文がときどヴォイスで再生可能です。
個人的に満足なのですが、以下ちょっと残念だったところを書いていきます。
ターゲット設定が壊滅的になされていない
本著で一番残念だった部分です。
ときどさんはメディア露出も多く、東大卒というわかりやすいフックも持っています。
帯に「仕事でも 人生でも ゲームでも」と書かれていますが、この部分に関しては0点です。(ごめんなさい)
この本を手に取る可能性が高い人間は、
①ときどさんのノウハウを得てゲームが上手くなりたいゲーマー
②ゲームはやらないけど、メディアですごい人だと知っていて興味がある非ゲーマー
の2パターンが主だと予想されます。
(③努力の分野に従事している研究者も読みそうかな?と思いますが、薄いターゲット層でしょう)
本著では、①の人が読んだら「もう少し詳しく書いて!」と思うような内容と、②の人が読んだら「ゲーマー向けに書かれていてよくわからないなぁ」と思うような内容が殆どです。
ここは多分ときどさんの心が揺れた部分なんでしょう。
自分と同じように壁にぶつかった対戦ゲーマーの助けになりたい。
自分のやっている対戦ゲームでゲーマー以外の人の助けになりたい。
という思いがあったのでしょうが、厳しいことを言うなら製作スケジュールや文字数などで満たすことのできない要素は切り捨てて、どちらかの層に寄せるべきでしょう。
特に残念なのは、メディアでときどさんを知ったゲーマー以外の人がこの本を取ったとき、「ゲームの知識がないと深く楽しめない本だな」という印象を持たれる可能性が高いことです。
その原因となるのが、ゲーマーが読んで「もっと深く書いてよぅ」と思うような薄い要素であるのが本当に残念です。
ここに関しては、ゲーマー向けの編集は電子書籍(noteでも良さそう)のみ、一般向けの編集は紙媒体と電子書籍のようにしたら良さそうだなと思いました。もしくは一般向けに寄せたうえで、ゲーマー向けの内容は有料配信で本の該当箇所を読みながら深く解説する、みたいなものが出来れば良さそうです。
何がノウハウなのかを把握しきれていない
おそらくですが、あらゆる科学的なノウハウを血肉にできているため、これ知ってる人にしか伝わらないのでは?というようなノウハウを軽くスルーしている箇所が多かったです。
どこまでがノウハウで、どこまでがときどさんのペルソナや才能に依存している部分であるのか、その線引きがされておらずごちゃごちゃになっています。
例えば、ときどさんが起床後にノートに書いていることついて書かれている章があるのですが、ノートを机の上に開けっぱなしにしておいていることがさらっと書かれていました。
先程散々ダメ出ししたので、どうして欲しかったのかを兼ねてここについて自分の言葉で書いてみます。
「手間の省略」は何かを習慣化するにおいてかなり効果のある科学的な手法です。
【一般向け】
例えば本を読むことを習慣にしたいなら、途中まで読んだ本はページを閉じて本棚に戻すより、開きっぱなしにしてテーブルの上に置いておく方が良いのです。
仕事帰宅後の自宅、筋トレを習慣にしたいなら仕事に行く前に布団を畳みスペースを作り、筋トレ器具を準備しておくといいですね。
【ゲーマー向け】
対戦でわからないことを後で調べることは大切ですが、なかなか習慣になっている人は少ないと思います。
そこでモニター付近やアケコンテーブルにノートを開けっぱなしにしておき、ペンも添えておきます。対戦してる時にわからなかったことや、印象に残っている自身のミスなどは随時ノートに書き込んでいきます。
スマホアプリなどでも良いのですが、開けっぱなしのノートを使用することで記入をする手間、アプリを確認する手間を省略することが出来ます。
そして対戦が終わってからすぐに調べるのが難しければ、アケコンの上にノートを開けっぱなしにした状態でその日の対戦を終えます。
そして翌日、アケコンの上に開けっぱなしのノートを目にしたあなたは、そういやこれ調べとかないとな、と思えるわけです。
こんな感じでどうでしょう。
要所でクリティカルなこと書いてるのに知ってる人にしか伝わらないよなぁと感じてしまうのは残念でした。
さいごに 本の使い方
読みやすさ、わかりやすさ、(ときどさん本人は否定的ですが)ときどプレミアム感という一番大切な部分をクリアしているので、読んだら元気になれることは間違いなしです。
ときど本を読んで、このノウハウおもしろいな、と思ったら関連書籍、論文を探して自身で深堀りするのが使い方として最適かなと思いました。
さいごになりましたが、悩みながらもダメなところはダメ、と書きました。
俺の書評読む時点でセールストークはみんな期待してないだろうと思ったのでそこは期待に応えようと。
不快に思った方はすみませんでした。
本買ってない人は本買ってください。
初心者に教える①レバーの持ち方
はじめに
格ゲーやったことないけど観るのが好きな友人がスト5を始めました。
彼がスト5を続けるかどうかは置いておいて、聞かれたことについて答えていきます。
ついでに回答内容を記事にし、変な教え方していたらみんなに突っ込んでもらおうと思いました。
※歩いて大P押せ、押してない時は対空しよう。コンボと起き攻めはセットにしよう。のみのアドバイスでウルダイまで育てました。
まだ波動拳は撃たせてません。
指の役割について
記事に入る前に雑学として指の役割について知っておくと内容が入りやすいと思ったので書きます。
親指
物を掴むのが大きな役割。何かを掴む時、無意識に親指も動くはず。
スマホタップなどの動作もこなせるほどの器用さもある。
人差し指
指の中で最も精密に動かせる指。
人差し指の労働量を最大化することは器用さのコツ。
中指
人差し指に器用さや精密さは劣るが、器用な指。
人差し指よりも力強さに優れ、特に上から押さえつける力を操るのが得意。
薬指
不器用で力強さもない。
神経の関係で動かそうとすると他の指も動いてしまう。
動かさないことで他の指が精密に動くことに繋がる困ったちゃん。
小指
不器用な指だが、軽く触れる、という動作においては最適な指。
レバーの持ち方について
初心者の質問で、レバーってどう持てばいいんですか?というものは多いですよね。
それに対して自分のやりやすいように持てばいいですよ!と教える人はかなり多いのですが、「やりやすいという判断基準を持たない」初心者にそのように言うのは不親切だろ、と常々思っていたのでちゃんと文章にしておきます。
①レバーボールを操作しやすい"3指”に限定して操作してみる
自然にレバーに左手を添えてみると、レバーボールに触れる面積が多いのは、親指、人差し指、中指の3本です。
自分に合った持ち方を見つける前に、まずは薬指・小指を折りたたんでこの3指でキャラクターを動かしてみましょう。
▲前後移動、ジャンプ、ダッシュ、バックステップ、コマンド技の練習をしてみましょう
この練習から始めてもらいたい理由はたくさんありますが、一番は6入力を安定させるためです。
人間の手の構造上、214というレバー動作は簡単に行えますが、236といった操作を行うのは窮屈です。
実際に練習していると、236、と入力しているつもりが23で止まっていた、ということに悩まされると思います。
ここで3本の指でしっかりとコマンド練習をすることで、親指が正確な6入力の役割を果たせるようになります。
▲親指でしっかり6入力の補助▲
やりやすいという理由でレバーを握り込む持ち方を選んでしまうと、親指がまったく機能しなくなります。
②残りの指が支点の役割を果たす
実際に操作が出来るようになったら次は薬指と小指の使い方です。
親指・人差し指・中指の3本だけだと激しくレバーを動かした後に指と手のポジションがずれてしまったりして不安定な状態だと思います。
その問題を解決するために、薬指と小指をアケコンに接着させて操作後にポジションが安定するように支えましょう。
どう接着させるかは「「人によります」」。
▲筆者はこういう風な持ち方になりました▲
③持ち方を意識しながら操作練習をし、必要であれば持ち方を見直してみる
①②で考えた持ち方で実際に操作練習&対戦を繰り返してみましょう。
この操作をよく失敗するな?と感じた場合はトレーニングモードで3指の扱いを意識しながら練習をしてみましょう。
必要であれば、より操作がしやすくなるように薬指、小指の位置を変えることになるかもしれません。
以上が初心者に教えたいレバーの持ち方です。